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士業・コンサルタント向けファクタリングガイド|顧問料・成功報酬の売掛金を早期資金化
実践経営ノート
業種別ファクタリング

士業・コンサルタント向けファクタリングガイド|顧問料・成功報酬の売掛金を早期資金化

税理士・社労士・弁護士・経営コンサルタントなど士業・専門職の資金繰り課題とファクタリング活用法を解説。顧問料や成功報酬の未回収リスク、入金サイトの長さを解消する方法を紹介します。

ファクナビ編集部

ファクタリング業界に精通した編集チームが、資金調達に関する正確で実践的な情報をお届けします。金融機関での実務経験者、中小企業の財務コンサルタント経験者を中心に構成されています。

ファクタリング資金調達中小企業金融売掛金管理
ビジネスミーティングのイメージ
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「顧問先が多いほど資金繰りが苦しくなる」という逆説

税理士事務所を開業して3年目。顧問先は30社を超え、月の売上は400万円に達した。しかし手元資金は開業当初と大して変わらない——。

こうした事態に陥る士業・専門職は多い。顧問料は毎月発生するが、支払いが翌月払い・翌々月払いになる顧問先が少なくない。プロジェクト型の仕事では、成果物の納品から数ヶ月後にしか入金されないことも珍しくない。売上が上がるほど先行している売掛金の総額も膨らみ、手元に残る現金が追いつかない。

この問題を解消する手段の一つがファクタリングだ。顧問料や成功報酬の売掛金を、入金日を待たずに早期資金化できる。

士業・専門職に特有の資金繰り課題

入金サイトが長くなりやすい構造

一般的な製造業や建設業でも入金サイトの長さは問題になるが、士業・コンサルタントには独自の事情がある。

顧問契約の月次後払い。 税務顧問・社労士顧問・法律顧問などの月次顧問料は、翌月末払いが一般的だ。3月決算法人の決算申告を完了させても、顧問料が入金されるのは翌月の25日や月末。連続して複数の決算対応が重なる繁忙期には、多額の売掛金が滞留する。

プロジェクト型報酬の後払い。 M&A支援・訴訟案件・大型コンサルティング案件など、プロジェクト型の仕事は報酬の全額または大半が成果物完成・成功時の後払いになることが多い。数百万円規模の報酬が、受任から半年〜1年後にしか入らないケースもある。

経費は先行する。 事務所の家賃・人件費・システム使用料は毎月定額で発生する。売掛金が増えても固定費は止まらないため、手元資金は細り続ける。

資金繰り課題のまとめ

課題内容ファクタリングで解決できるか
顧問料の翌月払い毎月の売上が翌月以降に入金
成功報酬の後払い大型案件完成まで入金がない
繁忙期の資金不足3〜5月に売掛金が集中
顧問先倒産リスク倒産されると未収金が回収不能に◎(ノンリコース型)
固定費の先行払い売上入金前に家賃・給与が発生

士業・専門職がファクタリングを使うメリット

メリット1:顧問料の「未来の入金」を「今の資金」に変える

翌月末払いの顧問料を月中にファクタリングで資金化すれば、毎月の資金繰りが安定する。月次顧問料が200万円あり、全額が翌月末入金のケースを考えてみよう。

売上(顧問料)通常の入金ファクタリング活用時
4月200万円5月末4月中(手数料差引後)
5月200万円6月末5月中
6月200万円7月末6月中
手数料として毎月10〜20万円程度のコストはかかるが、資金繰りの安定によって新規採用・設備投資・事務所拡大の意思決定がしやすくなる。資金が安定していれば、条件の良い顧問先を開拓する余裕も生まれる。

メリット2:倒産リスクを移転できる(ノンリコース型)

ノンリコース型(償還請求権なし)のファクタリングを利用すれば、売掛先(顧問先・依頼主)が倒産した場合でも、ファクタリング会社が損失を負担する。士業・コンサルタントにとって、顧問先の倒産による未収金は経営上の大きなリスクだ。ファクタリングはそのリスクを移転するリスクヘッジ手段にもなる。

関連記事: ファクタリングのリスクと安全な利用方法

メリット3:借入が増えない

ファクタリングは借入ではなく売掛金の売却だ。事務所の財務状況を悪化させることなく資金調達できる。銀行融資を受けている場合でも、ファクタリングは既存の借入枠に影響しない。将来の融資申請にも支障をきたしにくい。

ファクタリングの流れのイメージ
ファクタリングの流れのイメージ

士業・専門職がファクタリングを利用する際の注意点

顧問先への通知が不要な「2社間ファクタリング」を選ぶ

ファクタリングには「2社間」と「3社間」の2種類がある。

  • 2社間ファクタリング:利用者(士業・専門職)とファクタリング会社の間で売掛金を売買。顧問先への通知は不要
  • 3社間ファクタリング:顧問先にも通知・同意が必要。審査が通りやすく手数料は低い傾向がある
士業の場合、顧問先との信頼関係が最重要資産だ。「資金繰りに困っているのではないか」と思われるリスクを避けるため、2社間ファクタリングが基本的な選択肢になる。手数料がやや高めになるが、顧問先との関係を守れるメリットは大きい。
関連記事: 2社間・3社間ファクタリングの違いと選び方

顧問先の信用力を意識して申し込む

ファクタリングの審査では売掛先(顧問先・依頼主)の信用力が最重視される。顧問先が上場企業や安定した中堅企業であれば審査は通りやすく、手数料も低くなる傾向がある。一方、顧問先が小規模法人や財務内容が不安定な企業だと、審査が厳しくなることがある。

申し込み時には、顧問先との継続的な取引実績がわかる書類(継続する顧問契約書、過去の入金履歴など)を揃えておくと審査がスムーズになる。

成功報酬の売掛金は審査が難しい場合がある

着手金なしの完全成功報酬型の場合、ファクタリング会社が「確実に支払われるか」を判断しにくいため、審査が通りにくいケースがある。成功報酬の一部を着手金として設定する、または成功報酬確定後に発行した請求書を担保にするなど、工夫が必要になることもある。

ファクタリングが特に有効な士業・専門職の場面

確定申告・年末調整などの繁忙期

税理士事務所の場合、1〜5月は確定申告・法人決算・年末調整などが集中する繁忙期だ。この時期に売掛金が急増し、入金が遅れることが多い。繁忙期の売掛金をファクタリングで早期資金化すれば、繁忙期対応のためのスタッフ増員費用や外注費を手元資金で賄える。

書類チェックリストのイメージ
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事務所拡大・スタッフ採用のタイミング

事務所拡大には、敷金・礼金・内装工事費などまとまった初期費用が必要だ。新規採用時も最初の数ヶ月は人件費の先行投資になる。このタイミングで売掛金をファクタリングで資金化すれば、借入をせずに拡大投資の資金を作ることができる。

大型案件の受任直後

大型の訴訟案件やM&A案件を受任した直後は、外部専門家への依頼費・調査費・交通費など先行コストが発生する。報酬入金は数ヶ月〜1年後になる。既存の顧問料債権をファクタリングで資金化し、大型案件の初期費用に充てる使い方が考えられる。

士業・専門職向けファクタリング会社の選び方

少額・個人事業主に対応した会社を選ぶ

開業間もない士業の場合、売掛金の規模は数十万円単位になることも多い。買取最低金額が高い会社では申し込み自体できないため、少額からでも対応しているかどうかを最初に確認する。

  • 買取下限が1万円〜:フリーランス・個人士業向け
  • 買取下限が10万円〜:小規模な士業事務所向け
  • 買取下限が50万円〜:中規模以上の事務所向け

オンライン完結型を優先する

業務の合間に手続きが完了できるよう、オンラインで申し込みから入金まで完結できる会社を選ぶのが効率的だ。対面のみの会社だと、手続きに半日〜1日かかることもある。

関連記事: オンライン完結型ファクタリングのメリットと選び方

必ず複数社で見積もりを取る

2社間ファクタリングの手数料は5%〜18%程度と幅が広い。1社の提示のみで判断すると、相場より割高な手数料を払い続けることになりかねない。最低でも2〜3社に同時見積もりを取り、手数料率・入金スピード・サービス内容を比較してから選ぼう。

まとめ

士業・専門職の資金繰り悩みは、「売上があるのに現金がない」という構造的な問題から生じることが多い。ファクタリングはその問題を直接解消できる手段だ。

  • 顧問料の翌月払いを前倒しすることで、毎月の資金繰りを安定させられる
  • ノンリコース型を選べば、顧問先・依頼主の倒産リスクをファクタリング会社に移転できる
  • 顧問先への通知が不要な2社間ファクタリングが、士業にとっては基本的な選択肢
  • 審査では顧問先の信用力と継続的な取引実績を重視して申し込む
  • ファクタリング会社は少額対応・オンライン完結・複数見積もりで選ぶ
  • 繁忙期の資金確保・事務所拡大・大型案件受任直後などのタイミングに特に有効
ファクタリングを上手に活用することで、資金面の不安を解消し、本業である専門業務に集中できる環境を作ることができる。

この記事の執筆者

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