2社間・3社間ファクタリングの違い|手数料・仕組みを比較
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いを手数料・仕組み・メリットデメリットの観点から徹底比較。自社に最適な方式の選び方をケース別にわかりやすく解説します。
ファクナビ編集部
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「来週の支払いに間に合わない。すぐに現金がほしい」。そんなときに検討するのがファクタリングだが、いざ調べると2社間と3社間という2つの方式がある。名前は似ているのに、手数料は2〜3倍の差。入金スピードも、取引先への影響もまるで違う。
どちらが自社に合うかは、状況によって明確に分かれる。ここではその判断基準を、数字と具体的なケースで整理していく。
2社間ファクタリング——取引先に知られずに資金化する仕組み
2社間ファクタリングは、利用企業とファクタリング会社の2者間で完結する方式だ。最大の特徴は、売掛先(取引先)にファクタリングの利用を一切知られないこと。
取引はこう進む
売掛先を経由しないため手続きが速い反面、ファクタリング会社から見ると「利用企業が代金を受け取った後、きちんと送金してくれるか」という回収リスクが残る。
手数料の実態
2社間の手数料相場は5〜20%。売掛先の信用力で大きく変わる。
売掛先が上場企業・官公庁なら5〜10%あたりが目安。中堅企業なら10〜15%。初回利用や売掛先の信用力が不明な場合は15〜20%になることもある。
ただし、OLTAやビートレーディングなどオンライン完結型の業者では、2〜9%という低手数料を実現しているケースもある。業者選びで大きく変わる部分だ。
3社間ファクタリング——手数料を大幅に抑える仕組み
3社間ファクタリングは、利用企業・ファクタリング会社・売掛先の3者間で契約を結ぶ。売掛先の承諾が必要になるため手続きに時間がかかる。しかし、その分手数料が大幅に安い。
取引はこう進む
ファクタリング会社が売掛先から直接回収するため、利用企業の「持ち逃げリスク」がない。債権の存在も売掛先が確認済みで、二重譲渡のリスクも低い。だからこそ手数料を下げられる。
手数料の実態
3社間の手数料相場は1〜9%。2社間と比べて半分以下、場合によっては5分の1程度になる。
売掛先が上場企業・官公庁なら1〜3%。中堅〜大手企業なら3〜5%。中小企業でも5〜9%が目安だ。
両者の違いを一覧で整理する
| 比較項目 | 2社間ファクタリング | 3社間ファクタリング |
|---|---|---|
| 手数料相場 | 5〜20% | 1〜9% |
| 資金化スピード | 最短即日 | 1〜2週間 |
| 売掛先への通知 | 不要 | 必要 |
| 売掛先との関係性 | 影響なし | 影響の可能性あり |
| ファクタリング会社のリスク | 高い | 低い |
| 審査の難易度 | やや厳しい | 比較的通りやすい |
| 債権譲渡登記 | 必要な場合あり | 通常不要 |
| 利用可能額 | 少額から対応 | やや大口向け |
それぞれの強みと弱みを掘り下げる
2社間の強み
売掛先に知られないから、取引関係に一切影響しない。最短即日入金で急場をしのげる。手続きはシンプルで、オンラインで完結できる業者も多い。10万円〜の少額から使えるケースもある。
2社間の弱み
手数料は3社間の2〜3倍になることがある。債権譲渡登記が必要な場合は数万円の追加費用が発生する。ファクタリング会社のリスクが高い分、審査もやや厳しめだ。
3社間の強み
手数料1〜9%は圧倒的なコストメリット。売掛金額面の90%以上を受け取れるケースも多く、数千万円規模の大口取引にも対応しやすい。売掛先の承諾があるためリスクが低く、審査も通りやすい。
3社間の弱み
売掛先の承諾を得るまでに1〜2週間かかる。「ファクタリングを使っている=資金繰りが厳しいのでは」と疑われるリスクがある。中小企業の売掛先が承諾を拒否するケースもゼロではない。
あなたにはどちらが合うか——判断の分かれ目
2社間を選ぶべき場面
「今週中に入金がないと支払いが間に合わない」——急ぎの資金需要がある。 「取引先に資金繰りの悪化を疑われたくない」——秘密性が重要。 「100万円以下の請求書を現金化したい」——少額の売掛金。 「まずは手軽に試してみたい」——初めてのファクタリング。
3社間を選ぶべき場面
「手数料をできるだけ抑えたい」——コスト最優先。 「売掛先が大手企業・官公庁」——承諾を得やすく、手数料1〜3%も可能。 「毎月の資金繰り改善に継続活用したい」——長期利用。 「ファクタリングの利用を理解してくれる取引先がいる」——関係が良好。
3つの質問で最適解が見える
今すぐ(即日〜3日以内)に資金が必要か? Yes → 2社間。No → 次へ。
売掛先にファクタリング利用を知られても問題ないか? Yes → 3社間(コストを大幅に削減できる)。No → 2社間。
売掛先は大手企業・官公庁か? Yes → 3社間がおすすめ(手数料1〜3%も現実的)。No → 2社間のほうがスムーズ。
どちらの方式でも手数料を抑えるコツ
方式を選んだ後でも、工夫次第でコストは下がる。
複数社から相見積もりを取る。 最低3社以上に依頼するのが鉄則だ。同じ売掛金でも業者によって数%の差が出る。
信用力の高い売掛先の請求書を選んで売却する。 上場企業や官公庁の売掛金は手数料が低くなりやすい。
同じ業者をリピート利用して信頼関係を築く。 2回目以降は1〜3%の手数料引き下げが実現するケースが多い。
オンライン完結型の業者を選ぶ。 店舗を持たない分、運営コストが低く手数料に還元されやすい。
支払期日が近い売掛金を優先して売却する。 回収リスクが低い分、手数料も抑えられる。
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まとめ
2社間と3社間、どちらが正解かは自社の状況で決まる。
- 2社間はスピードと秘密性が強み。手数料5〜20%で最短即日入金、売掛先に知られない
- 3社間はコストの安さが強み。手数料1〜9%だが、売掛先の承諾が必要で1〜2週間かかる
- 急ぎ・秘密性重視なら2社間、コスト重視なら3社間
- 売掛先が大手企業なら3社間で手数料1〜3%も実現可能
- どちらの方式でも複数社の相見積もりでコストを抑えられる
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