副業・複業の売掛金もファクタリングできる?条件と注意点
副業・複業の売掛金でファクタリングが利用できるか徹底解説。利用条件・会社にバレるリスク・確定申告の注意点・おすすめ業者まで紹介します。
ファクナビ編集部
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平日の夜と週末にWeb制作の副業をしている会社員がいるとしよう。請求書は月末に送り、入金は翌々月末。その間の約2か月、副業の報酬は宙に浮いたまま。本業の給料日までまだ2週間もあるのに、外注したイラスト代の支払い期限が明後日——。
副業・複業で得た売掛金も、条件を満たせばファクタリングで即日現金化できる。ただし、副業ならではの「会社バレ」リスクや確定申告の処理など、知っておくべきポイントがある。
副業の売掛金、ファクタリングで使えるのか
結論から言えば、使える。ファクタリング会社が審査するのは「売掛金の信頼性」と「売掛先の信用力」であり、その収入が本業か副業かは審査項目に含まれない。
ただし、以下の条件は満たす必要がある。
- BtoB取引であること — 法人向けの売掛金(Web制作・ライティング・コンサルなど)が対象
- 請求書が発行済みであること — 口頭契約のみでは不可。PDFまたは紙の請求書が必要
- 事業実態があること — 継続的な取引があり、開業届を提出済みであることが望ましい
- 本人確認ができること — 運転免許証やマイナンバーカードなどを提示
対象になる副業収入・ならない副業収入
すべての副業収入がファクタリングの対象になるわけではない。線引きは明確だ。
対象になるもの: Web制作の請求書、ライティング報酬、コンサル・講師料、デザイン制作費、エンジニアリング報酬——いずれもBtoB取引で請求書が発行されているケース。
対象にならないもの: メルカリ等の個人間売買、アフィリエイト収入、家賃収入、株式・投資の利益、ポイントサイト収入。これらは売掛金ではないため、ファクタリングの対象外だ。
本業の会社にバレないか——最も多い質問に答える
副業でファクタリングを使おうとする人が真っ先に気にするのが、「本業の会社にバレないか」という点だ。
ファクタリング自体がバレる可能性は低い
2社間ファクタリングであれば、バレる可能性は極めて低い。 2社間の場合、売掛先(副業の取引先)に通知が行かないため、取引先経由で本業の会社に情報が流れるルートが存在しない。
3社間ファクタリングでは売掛先に債権譲渡が通知されるため、やや注意が必要だ。副業の取引先に「この人、ファクタリングを使っているのか」と知られる可能性がある。ただし、それが本業の会社に伝わるかどうかは、取引先との関係次第だ。
本当に気をつけるべきは「副業そのもの」の発覚
ファクタリングが原因でバレるケースはほぼないが、副業自体がバレるリスクは別途存在する。
住民税の増額。 副業で所得が増えると住民税が上がり、本業の会社に通知される。対策は確定申告時に住民税を「自分で納付(普通徴収)」に設定すること。これにより副業分の住民税は自宅に届く。
SNSでの不用意な発信。 副業の実績をSNSに投稿して、本業の同僚に発覚するケースも少なくない。
確定申告でどう処理するか
副業でファクタリングを利用した場合、確定申告で正しく処理する必要がある。ポイントは所得区分と手数料の経費計上だ。
所得区分——事業所得と雑所得で節税効果が変わる
- 事業所得:開業届を提出済みで継続的な事業を行っている場合。青色申告特別控除(最大65万円)が使える
- 雑所得:開業届未提出や単発の収入の場合。手続きはシンプルだが控除のメリットは小さい
手数料は経費になる
ファクタリング手数料は「支払手数料」または「売上債権売却損」として経費計上できる。
``` (借方)普通預金 90,000円 / (貸方)売掛金 100,000円 (借方)支払手数料 10,000円 ```
経費に計上することで課税対象の所得が減り、結果的に節税につながる。ファクタリングのコストの一部は、税務上取り戻せるということだ。
関連記事: 個人事業主向けファクタリングの選び方
副業者に合うファクタリング業者はどこか
副業でのファクタリングに適した業者の条件は明確だ。少額対応・オンライン完結・2社間対応。この3点を満たす3社を紹介する。
| 業者名 | 最低金額 | 手数料 | 入金スピード | おすすめポイント |
|---|---|---|---|---|
| labol | 1万円 | 一律10% | 最短60分 | 24時間対応で本業後に申込可能 |
| FREENANCE | 1万円 | 3%〜10% | 即日 | フリーランス保険付き |
| ペイトナー | 1万円 | 一律10% | 最短10分 | 業界最速の入金スピード |
業者選びで優先すべき4つの条件
2社間ファクタリングに対応していること。 売掛先に通知されない形態を選ぶことで、取引先経由の情報漏れリスクをゼロにできる。
少額から対応していること。 副業の売掛金は数万円〜十数万円にとどまるケースが多い。1万円から対応の業者でなければ、そもそも使えない。
オンラインで完結すること。 本業の合間に手続きする副業者にとって、来店不要は必須条件だ。スマホだけで申し込みから入金まで完了する業者を選びたい。
24時間対応であること。 平日の日中は本業がある。夜間や休日に申し込めなければ意味がない。labolは24時間365日対応で、平日の夜や週末にも完結できるため副業者との相性が特に良い。
副業の資金繰りを根本から安定させるには
ファクタリングは即効性のある手段だが、副業の資金繰りそのものを安定させる工夫も必要だ。
取引先ごとの入金サイクルを一覧化する。 締め日と支払日を整理しておけば、「来月のどこでいくら入るか」が一目瞭然になる。ファクタリングの利用判断も的確になる。
緊急時のファクタリング業者を事前に決めておく。 初回審査には多少時間がかかる。余裕があるうちにアカウント登録と初回審査を済ませておけば、いざという時にすぐ使える。
副業専用の銀行口座を持つ。 収支を本業の給与と混ぜないこと。確定申告の準備が格段に楽になるだけでなく、ファクタリング利用時の入金管理もスムーズになる。
関連記事: IT・フリーランスのファクタリング活用法
まとめ
副業の売掛金でもファクタリングは利用できる。ただし、BtoB取引で請求書が発行されていることが前提だ。
- 2社間ファクタリングなら本業の会社にバレるリスクは極めて低い
- 住民税の納付方法を「普通徴収」に設定することで副業自体の発覚も防げる
- ファクタリング手数料は経費として計上可能。節税につながる
- 少額対応・オンライン完結・24時間対応の業者が副業者に最適
- 開業届を提出し、事業所得として申告できる体制を整えておくと、控除のメリットが大きい
- 副業専用口座の開設と取引先ごとの入金サイクル管理で、資金繰り自体を安定させよう